飛ばないゴルファーのゴルフクラブの選び方

「ゴルフは飛距離じゃないよ。上がって(ホールアウト)ナンボだよ。」そういわれて確かにその通りだと思います。どんな飛ばし屋だって上がってみればスコア的には大したことない・・・そんなことはよくあります。

「飛距離では負けるけどスコアでは勝つ。」確かに気持ちいいことです。しかし、できたら飛ばないゴルファーでもそれなりに飛ぶようになりたいと願うのは当然です。

ドライバーであと10ヤード飛距離アップが可能なら、セカンドショットの番手も一つ落とすことができるかもしれない。それによりグリーンを狙うショットの精度が上がるはずなのです。

そんな飛ばないゴルファーに送るゴルフクラブの選び方について解説していきます。

突然飛ぶようになった!?

「飛ばないゴルファーが突然飛ぶようになる」という怪しいキャッチコピーに見えますが、実際に私の周りにも飛ばし屋まではいかないまでも飛ぶようになったゴルファーは多数います。

もちろんゴルフレンジで毎日ボールを打つことで飛距離アップしているところもありますが、これで突然飛ぶようになったわけではありません。

練習することで最高飛距離もいくらか更新はしていると思いますが、平均飛距離が伸びたということでしょう。毎回、フェースの同じ場所、いわゆるスイートスポットに当てることができるようになったということだと思います。

しかし、ここでいう「突然飛ぶようになった」とは違います。

パー5で2オンするようになった

私も含めて仲間にも飛ばないゴルファーはたくさんいます。その中でも飛距離アップした人が多く、もちろん練習場でもよく遊びますので練習からくる飛距離アップもありますが、明らかに突然飛ぶようになったという人もいます。

例えば、ゴルフ仲間のI氏は当たり前のようにパー5では3オン狙いでした。ところが短いパー5であれば2オンを狙えるようになりました。とくにドライバーが飛ぶようになったわけではなく、セカンドショットの飛距離が伸びたことが要因でした。

I氏は飛ばないことを悩んでいるように見えませんでしたが、やはり飛ぶことはうれしいようでした。それから万年ハンディ17から10まで駆け上がるのは早かったと覚えています。

ゴルフクラブを変えただけで飛ぶようになった

新しいユーティリティがI氏にバッチリ合っていたわけです。そのためフェアウェイウッドよりもユーティリティが飛ぶという逆転現象が起きてしまいました。

スイングがフェアウェイウッドよりもユーティリティに合っていたということもあるかもしれませんが、あまりの違いに同伴者の私たちもビックリしました。

ゴルフクラブを変えただけで飛距離が格段に伸びて、スコアもとんとん拍子で良くなりました。パター以外のクラブは一新したことは言うまでもありません。ショートアイアン以外は目に見えて飛距離アップしていました。

飛ばない原因

体は大きいのにボールは飛ばない。なぜ飛ばないのか。いくつかの理由があります。

インパクト箇所がいつも違う

明らかに練習不足やゴルフを始めたばかりの初心者ゴルファーによくあるパターンです。まずは練習量を増やすことでしか解決できない部分です。できるだけフェースのスイートスポットでインパクトできるようにしましょう。

オーバースペックのゴルフクラブ

ゴルフクラブは自分に合ったものを使うことが飛距離アップのポイントですが、明らかにオーバースペックのゴルフクラブを使っているゴルファーがいます。「大好きなプロが使っているから」という安易な理由だったり、メーカーやモデルに好みがあるとき、お下がりのゴルフクラブをもらった、などが理由だと思います。

初心者ゴルファーは伸びしろの塊です。これからもっと練習するしラウンドするということであれば、多少のオーバースペックは良しとしても、ゴルフ歴が長くスイングが完全に固まっている人にはお勧めできません。

ヘッドスピードが遅い

飛ばないゴルファーの共通点は、ヘッドスピードが遅いことに尽きます。ヘッドスピードを上げることができれば、飛距離は格段にアップするのです。

ヘッドスピードを上げるためにはトレーニングする!?という方はわざわざこのページを見ていないはずです。ゴルフクラブに仕事をさせたいですね。

飛ぶようになるいくつかの方法

飛ぶようになるいくつかの方法を解説します。なかには時間がかかるものもあります。

基礎体力を付ける

時間はかかりますが、効果的な飛距離アップの方法です。現在の体に力が付くわけですから、筋力がアップした分比例して飛距離は伸びます。

しかし、無駄な筋肉を付けてしまうこともあるので、しっかりとトレーナーさんについてもらって行なうことが大切です。筋肉が邪魔になってスイングが窮屈になることもあります。

本来であればもっと振れるはずの運動能力を持っている人もいます。それなのにボールはそれほど飛ばない、そんな人がいますが、もしかするとこの握力が原因かもしれません。

潜在能力がある人にとって、本来であればもっと振れるのに体が無意識にこれ以上振ると手からゴルフクラブが飛び出してしまうと感じてヘッドスピードを抑えていることもあります。

もしも手とゴルフクラブがつながっているとしたらもっと振れると思いませんか?握力を測ってみてください。弱いようであれば、簡単に握力が上がる方法をやってみてください。

握力アップの秘密兵器

子供が高校野球でピッチャーをしていて握力の無さにビックリしてトーニング・ボールでトレーニングしました。巨人の菅野選手行なっている練習方法を取り入れたところすぐに握力がアップしました。

野球のボールを握るように親指・人差し指・中指の3本の指を使って持ち上げます。地面に落ちないように持ち上げては離しボールが落ちていくところを3本の指で握るの繰り返しです。一か月ほどで10キロ以上アップしました。

簡単に握力が10キロアップ

普段から特別鍛えるような場所ではないだけにトレーニングをすると簡単にアップすることが分かりました。野球ではなくゴルフなので5本の指を使っていいと思います。

グローブで握力をカバー

ゴルフクラブを素手で振る人もいます。アプローチやパッティングなど感覚が大切な部分は素手で握ってもいいと思いますが、フルスイングするときなどはできるだけ感覚を鈍感にすることで手が悪さをしないと思っていますのでグローブはそういう意味でも役に立っていると思っています。

グローブで握力をカバー

また、グローブをすることで滑りにくくなるということは、結果的に握力をカバーしてくれていることになります。自分に合ったグローブをすることでヘッドスピードもアップするかもしれません。

飛ぶスイングに変える

フック系の弾道が飛ぶ

練習すれば飛距離はアップしますが、とくに効果的なことは球筋を変えることです。飛距離が出ないゴルファーほどスライスで悩んでいることが多いです。

スライス系の球筋はボールをこするようにして打つためアイアンショットなどではボールがグリーンによく止まりますが、飛距離にはマイナスです。

フック系の球筋にすることでボールをしっかりとつかまえることができるようになります。

ヘッドスピードを上げる

軽いものと重たいものを交互にスイングするとよいと言われます。

軽いものでスピードを上げることで自分の中にある潜在能力を刺激します。そして重いもので振る体力を付けることができます。

ゴルフクラブを変える

ゴルフクラブを変えることで簡単に飛距離アップが可能になります。なかでもゴルフクラブのスペックが飛距離アップに密接な関係があります。やさしすぎてもいけませんし、難しすぎても飛びません。

飛ばないゴルファーのゴルフクラブの選び方

飛ばないゴルファーがゴルフクラブを選ぶ場合、どんな点に注意すればよいか解説します。あくまでヘッドスピードが遅い飛ばないゴルファーがゴルフクラブを選ぶことが前提です。

ドライバーからアイアンまでヘッドスピードを上げるゴルフクラブの選び方

ヘッドスピードを上げる簡単な方法はゴルフクラブの長さを変えることです。長くすることでヘッドスピードが約2m/sくらいすぐに上がります。これは誰もが当てはまるヘッドスピードを上げる簡単な方法です。ショップで同じヘッドで長さが違うシャフトのドライバーを打たせてもらいましたが44.5インチと46インチで約2m/sほど上がりました。こんなに簡単にヘッドスピードって上がるんだ、と感心したほどです。

1m/sで約5ヤード飛ぶと言われています。一概に言えない部分ですが、ヘッドスピードが40m/sのゴルファーが210ヤード飛ぶとしてヘッドスピードが2m/s上がれば220ヤードになるということです。ドライバーが長くなるだけで10ヤードですよ。突然飛び始めることも頷けるはずです。

飛ばないゴルファーのドライバースペック

ゴルフクラブの中でも飛ばないゴルファーにとって最も飛距離差が出てしまうドライバー。

ゴルフクラブは長いほうがヘッドスピードが上がり飛ぶ
クラブの長さ できるだけ長くする。定かではありませんが、シニアの方いわく46インチ以上の長さになるとボールの勢いの違いを感じることができるそうです。個人で感覚は違いますが、貴重な意見だと思います。
ロフト角度 リアルロフト多めの11度以上にすることでスイングで上げようとするカチ上げを防ぎヘッドに仕事をさせてしっかりと前に押し出すスイングも期待できる。
ヘッド形状 大型。昔はシャローフェースが良いとされてきましたが、最近はほとんどがディープフェースなのであまり気にしないこと。
シャフト 先調子・カーボンシャフト。シャフトでボールを上げてくれるので先調子がいいです。先調子がしっくりこない人もいますので、合わない人は中調子・先中調子にしてトルクの大きいシャフトにしてもいいかもしれません。トルクが小さいとシャフトが硬く感じてスイング時必要以上に力が入ってしまいます。
フェースアングル 少しフックフェース。現在はヘッドを調整することができるドライバーが多数ありますし、その場合つかまる設定にしましょう。従来のドライバーであればフェースアングルが少しだけフックフェースを選びたいです。大型ヘッドが発売されたばかりの頃は超フックフェースにしないとシャフトが戻らずボールが右に行くと言われていました。中にはフェースを被ぜぎみにアドレスをしてスイングしていた人もいました。

ポイントは長さ。長くすることでヘッドスピードが確実に上がります。

飛ばないゴルファーのフェアウェイウッド・ユーティリティスペック

基本はドライバーと変わりませんが、飛ばないゴルファーの場合、セカンドショットでアイアンよりもフェアウェイウッドやユーティリティを使うことのほうが多いです。同じメーカー・モデルのものを番手順にできるだけ多く入れたいです。

ユーティリティアイアンは飛ばないから使わないと考えがちですが、それはフェアウェイウッドやユーティリティウッドと比較してしまうからです。比較するのであればアイアンと比較したほうがいいいです。もしも5番アイアンからあるのならば、5番・6番と比較してユーティリティアイアンのほうが飛ぶもしくは同じ距離でも楽に飛ばせるのであれば、こちらを選んでもいいでしょう。

飛ばないゴルファーのアイアンスペック

アイアンは飛ばすことが目的ではなくエリアを狙うゴルフクラブです。その点は把握したうえで読んでください。

クラブの長さ できるだけ長く。振れる範囲で長いものが飛びますが、グリーンを狙うことが目的のアイアンです。あまり長いと左右・前後の距離がバラけるようであればあまりお勧めできません。
ロフト角度 ロフト角度の比較ができると思います。1つの番手、例えば5番アイアンのロフト角度を比較することで分かります。基本的に飛ばし屋のロフト角度は寝ています。ゴルフクラブで飛ばす必要がないのです。一方飛ばないゴルファーにおすすめのアイアンになるとロフトが立っていることに気づきます。

ミドルアイアンの飛距離がフェアウェイウッドやユーティリティと重なるのであれば、ミドルアイアンは抜きショートウッドやユーティリティウッド・ユーティリティアイアンにしたほうが楽に距離を出せます。楽に距離を出せるということは余力を方向性に回せるということにつながります。
ヘッド形状 キャビティバック・中空。ヘッドが大きいアイアンのほうが基本的にいいと思いますが、決してマッスルバックアイアンがダメということではありません。ショートアイアンは飛ばすアイアンではないからです。その際は番手よりもロフト角度をで比較することをおススメします。

ただ、飛ぶということを考えるとボールが楽にしっかり上がることが飛距離につながりますのでその点は注意が必要です。
シャフト 先調子・カーボンシャフト 上記の説明と同じくボールを楽に上げるという観点からするとカーボンシャフトはテッパンです。

ポイントは長さとロフト角度。最近のアイアンは明らかにロフト角度が立ってきてます。番手の飛距離を出すためです。飛ばないゴルファーは騙されないようにしましょう。

飛び系アイアンを選ぶ

現在はさまざまなアイアンが用意されています。なかでも飛距離に特化したアイアンとして「飛び系アイアン」というジャンルがあります。以下は飛び系アイアンの解説です。気になる方はこちらをご参照ください。。

ちょっと反則の飛距離アップ

飛ばない原因がゴルフクラブであるならなおさらです。自分に合った最新のゴルフクラブに替えるだけで飛距離アップになるわけです。とくに古いゴルフクラブを使っているのであれば、最新のゴルフクラブに替えてみるといいでしょう。または仲間が最新のクラブを持っているのであれば打たせてもらうといいです。

明らかに飛距離がアップすることを実感できるはずです。本当に古いゴルフクラブを使っているのであれば、30ヤード以上飛ぶようになることも可能です。

年齢を重ねても飛距離が落ちないゴルファーがいますが、共通点は最新のゴルフクラブを使っているという点です。以前、あまりに飛距離が出てしまうのでルールで規制することになったことを覚えているでしょうか、いわゆるSLEルールです。

ルール適合のドライバーを購入しプレーしても反発力が無くボールが飛ばなくなりました。しかし、メーカー側はルール適合ドライバーのほうが飛ぶと必死に宣伝していたことを覚えています。

技術力は日進月歩です。その後、いろいろな新機能のドライバーが発売されようやく高反発系のドライバーよりも飛ぶようになったと感じています。

それでも現在、新たにルールに適合しないドライバーが新しく発売されるところをみると、やはり高反発系のドライバーはもっと飛ぶことが分かりますね。

最近はあまり見ませんが、ルールに適合しないゴルフボールで飛ばすという方法もありました。

プライベートのラウンドであれば適合しないゴルフクラブを使うのもありだと思います。勝ち負けではなく純粋にゴルフを楽しむためだけなら有りだと思います。

まとめ

実際に私の周りの飛ばないゴルファーはゴルフレンジでよく遊ぶ友達や先輩後輩です。突然飛ぶようになった理由は明らかにゴルフクラブを変えたからです。

飛ばないと嘆いているゴルファーのみなさん。もう少し飛ばしたいと悩んでいるのであれば、思い切ってゴルフクラブを変えることを検討してみてください。ただし、飛ぶようになったことでOBになったり、曲がったりすることもあることをお忘れなく。

以上、参考になったら幸いです。